「甲良町 やばい」って検索すると、ちょっとドキッとしますよね。「なにが“やばい”の？」って思う人も多いはず。滋賀県犬上郡にある小さな町・甲良町が、なぜか最近じわじわとネットで話題になっているんです。でもこの「やばい」、実はネガティブな意味だけじゃないんですよ。むしろ、深掘りしてみると、良くも悪くも“やばい”部分がいろいろ見えてきます。
まず、「やばい」とされる理由の一つに挙げられるのが、人口減少です。甲良町の人口は2020年の時点で6,362人。ピーク時の1985年には9,141人いたんですが、そこから減少の一途をたどっています。小さな町だからこそ、一人減るごとのインパクトも大きく、まさに“町全体がさびれてきてる”と心配する声が上がっているんですね。
それに加えて、交通の利便性も「やばい」と言われるポイント。名神高速道路や国道307号は近くを通っているものの、町内の駅は近江鉄道の「尼子駅」一つだけ。日常の移動手段が限られていて、特に車を持たない高齢者や若者には、やっぱり不便さを感じる場面があるようです。
さらに、防災面の課題も見逃せません。甲良町は鈴鹿山脈のふもとの扇状地に広がっていて、昔ながらのため池もたくさんあるんですけど、これが大雨や台風時には氾濫のリスクも。西蓮溜や新溜といった古いため池の整備が追いつかないと、地域住民にとっては本当に“やばい”事態にもなりかねません。
医療体制についても、「大きな病院がない」という声があります。救急対応は主に彦根市の病院に頼っていて、甲良町内に高度な医療施設はあまり整っていません。もちろん、保健センターや地域の診療所など最低限の医療環境はあるんですが、特に高齢化が進んでいる今の時代、もう一歩先の対策が必要かもしれません。
でも、ちょっと待ってくださいね。この「やばい」、良い意味でも使われているって話をしましたよね。実は、甲良町って歴史と文化がとにかく“やばいほどすごい”んです。
例えば、藤堂高虎をご存知ですか？ 戦国時代から江戸初期にかけて活躍した名将で、彼の出身地がここ甲良町なんです。しかも、日光東照宮の造営に関わった宮大工・甲良宗広の出身地もここ。歴史の教科書に出てくるような人物たちがこの地に関係しているって、ちょっと誇らしいですよね。
観光スポットも魅力的です。「西明寺」っていうお寺、湖東三山のひとつで紅葉の季節はまさに絶景。それから、地元の農産物が買える「道の駅せせらぎの里こうら」も、ドライブがてら立ち寄る人が後を絶ちません。地元民だけでなく、観光客にもじわじわ人気が出てきている場所なんです。
そして、自然がいっぱいのこの町は、農業も盛ん。稲作を中心に、昔ながらの風景が色濃く残っていて、スローライフを求める人にはぴったり。最近では、移住を検討して視察に来る人も増えているとか。田園風景の中でのんびり暮らすって、ちょっと憧れませんか？
さらに言うと、治安の良さも特筆すべきポイント。大きな事件や犯罪が少ないので、子育て世代にも安心。町内には小学校が2校、中学校が1校あって、少人数だからこそ、子ども一人ひとりに目が行き届く教育環境が整っているんです。
加えて、意外かもしれませんが、甲良町には工業団地もあるんですよ。「日立物流」や「アルテミラ製缶」などの工場があって、地域の雇用を支えています。「小さい町＝仕事がない」と思われがちですが、実はそんなことないんです。
町としても、若い世代を呼び込むための取り組みを始めていて、子育て支援や住環境整備、空き家活用なんかも積極的に行っています。行政の方たちも「このままではマズい」とちゃんと問題意識を持って動いてる。こういうところ、地味だけど大事なんですよね。
そして最後に、「甲良町って実際どうなの？」というリアルな声を集めてみると、意外と「住みやすい」「自然が心地いい」「地元愛が強い」っていう意見が多いんです。もちろん、便利さや華やかさには欠けるかもしれません。でも、じっくり腰を据えて暮らすには、本当に“味のある町”なんですよ。
結局のところ、「甲良町 やばい」という検索ワードに隠された意味は、人それぞれの視点次第。悪い意味での“やばさ”もあれば、良い意味での“やばさ”もある。だからこそ、ただのイメージで判断せず、自分の目で見て感じることが大切なんです。少なくとも一度は、甲良町の空気を吸いに行ってみてほしい。小さな町の奥深さに、きっと驚くはずです。
甲良町のもう一つの“やばい”魅力といえば、やっぱり歴史の奥深さですよ。なにせこの土地、古墳時代から人が住んでいた形跡があるんです。例えば「下之郷遺跡」では、古墳時代の集落跡が見つかっていて、長い時間の流れを肌で感じられる場所。さらに「法養寺遺跡」は飛鳥時代の集落であったことがわかっていて、「えっ、そんな昔から人が暮らしてたの!?」と驚くような事実がどんどん出てくるんです。
また、戦国時代にはこの町が激動の舞台になったことも。「下之郷城」なんていうお城もあったんですよ。織田信長が比叡山焼き討ちの際に、この辺りでも焼き討ちをしていた記録が残っているんです。その中で、信長が破壊した「西明寺」が、今では見事に復興されて観光地になっているんですから、すごい話です。
そして、甲良町が誇る“建築のDNA”も忘れちゃいけません。甲良宗広という宮大工、彼は江戸幕府の作事方大棟梁として、あの「日光東照宮」を作った中心人物の一人。しかもこの人、なんと甲良町の「法養寺村」出身。町の記念館には、当時の道具や設計の図面なども展示されていて、職人魂に触れることができるんですよ。歴史や建築が好きな人にはたまらない場所ですね。
また、「道の駅せせらぎの里こうら」は、地域の農産物や特産品が手に入る人気スポット。新鮮な野菜、手作りのお菓子、地元の味噌や漬物まであって、観光というより“暮らしの魅力”を感じさせてくれます。私も実際に立ち寄ったことがありますが、とにかくスタッフさんが温かい。ついついおしゃべりに花が咲いて、気づけば1時間くらい過ごしてました。こういう場所って、旅の記憶に残るんですよね。
さらに、“やばいほど小さい町”としての個性もあります。甲良町の面積はたった13.63平方キロメートル。滋賀県で2番目に小さい町なんです。でもその小ささが逆に、住民同士の距離の近さや行政とのつながりの強さを生んでいます。何か困ったことがあれば、顔見知りの町職員さんにすぐ相談できる。こんな環境、都会ではなかなか得られませんよね。
この町の教育環境にも注目です。小学校と中学校が町内にあり、それぞれの学校が地域と深く関わって活動しているんです。たとえば、地域の農家さんと連携してお米作り体験をしたり、お年寄りと一緒に行事をしたり。子どもたちは「地域に育ててもらう」という経験ができるわけで、これはもう贅沢な学びの場ですよ。
そして、忘れちゃいけないのが甲良町の“将来性”。少子高齢化という課題には直面していますが、町は積極的に若い世代の定住や移住促進に力を入れています。空き家を改修して安く提供する制度や、子育て世代への支援金など、じわじわと新しい風が吹き始めている印象です。
しかも、インフラ整備も静かに進行中。上下水道の整備や災害時の備蓄体制など、見えない部分にもしっかりお金がかけられていて、「小さな町だからって手を抜いてないな」と感じさせてくれます。こういう地道な努力が、将来の“やばいくらい快適な町”につながっていくんじゃないかな、って本気で思います。
甲良町の魅力って、派手さでは語れないんですよ。じわじわと滲み出るような、味のある“やばさ”。暮らす人たちのやさしさや、長い歴史を感じる空気、ゆったりとした時間の流れ。どれをとっても、今のせわしない時代には逆に贅沢な価値なんじゃないでしょうか。
「甲良町 やばい」という検索ワードからは想像もつかないほど、この町には人を惹きつける魅力が詰まっています。ネットの噂だけじゃ、ほんとの“やばさ”はわかりません。一度、足を運んで、自分の目と肌で感じてみてくださいね。
実際に甲良町に住んでいる人たちの声も聞いてみると、「やばい」という表現に込められた複雑な思いが見えてきます。
たとえば、30代の子育て世代の方に話を聞くと「静かで空気もきれい。子どもを育てるにはすごくいい環境なんだけど、買い物とか病院とか、やっぱりちょっと不便なんですよね」とのこと。車がないと生活が成り立たないという声も多く、公共交通機関の充実は今後の課題のひとつと言えるでしょう。
一方で、年配の方に聞くと「若い頃はもっと賑やかだったけど、今は空き家が目立ってきて寂しい。でも、顔なじみが多いから安心感はあるよ」と語ってくれました。こうした言葉からも、甲良町が持つ“やばい”二面性――つまり、不便さと安心感が共存している不思議な魅力――が浮かび上がってきます。
甲良町に訪れる外からの人たち、いわゆる移住希望者の感想も興味深いです。「ネットで“やばい町”とか言われてたから、ちょっとビビってたけど、実際に来たらのどかでめっちゃ落ち着く町だった」とか、「田舎暮らしっていうより、いい意味で“ちょうどいい田舎”って感じ」と、想像とのギャップに驚く声もたくさん。
こういうリアルな口コミって、地元の行政のパンフレットや観光ガイドだけでは分からない、本音の部分ですよね。移住やUターンを考えている人には、ネットの情報だけじゃなく、実際に訪れて、地域の人と話してみることを強くおすすめします。
それから、近年はリモートワークが一般化してきたこともあり、地方での暮らしに注目が集まっています。甲良町は小さな町ですが、インターネット環境はしっかり整っていて、フリーランスや在宅勤務者にとっては、静かに集中できる環境が整っているんです。「仕事は東京、暮らしは甲良」なんていうライフスタイルも、現実味を帯びてきていますよね。
もう一つ注目したいのは、甲良町の“地域活動の熱さ”。町内ではお祭りやイベントが定期的に開催されていて、地域全体が顔なじみの大家族みたいな雰囲気。たとえば秋には神社のお祭りがあり、子どもたちが太鼓を叩いて練り歩く姿が印象的です。参加型の行事が多いからこそ、「住民で支える町」って感じが強くて、どこか“昭和の温かさ”を感じるんですよ。
そして、甲良町が抱えるもう一つの“やばい”現実。それは、今後10年でますます進むであろう高齢化です。2025年時点での推計人口は約5,900人。その中で65歳以上が占める割合が年々増えているのが現状。若者をどう呼び戻すか、新しい住民をどう受け入れるかは、町の未来を左右する最重要課題ともいえます。
ただし、ここでもポジティブな動きが見えてきています。最近では、空き家バンク制度を使って町外から人を呼び込んだり、起業支援に力を入れたりと、“攻めの地方戦略”を取り入れているんです。都市部の若者が地域で新しいカフェを開いたり、古民家をリノベーションしてゲストハウスを始めたり。こういう挑戦が、町に新しい風を吹き込んでいるんですよ。
いま、甲良町はまさに“転換期”にあります。古くからの良さを大切にしつつ、新しい人やアイデアを受け入れようとしている。その流れの中で、これからの10年が大きく運命を分ける時期になるんじゃないかと思います。
「甲良町 やばい」という言葉が、かつてはネガティブな意味で使われていたとしても、これからは“やばいほどおもしろい町”って意味に変えていくことができるはず。町の規模は小さいかもしれない。でも、その分、挑戦もしやすくて、変化に柔軟になれる余地がある。だからこそ、若い人にこそ注目してほしいんです。
私自身、実際に足を運んで、地元の方たちと話してみて、「ここには人のぬくもりがある」と感じました。便利さや豪華さではなく、心の豊かさや地域とのつながり。そういった“今の時代に一番大切なもの”が、甲良町には残っているんです。
さあ、次の休日は、ちょっと足を伸ばして甲良町に出かけてみませんか？
“やばい”って言われる町の、ほんとうの姿を、自分の目で確かめに行く価値はあると思いますよ。